グラフィックデザイナー

商品の宣伝・販売に関わるポスターや商品パッケージ、書籍、看板などの紙媒体をデザインをするDTPの仕事を行うことが中心となる。最近はメディアの多様化に伴い、ウェブやCMのデザインなど仕事領域は広くなりつつある。

 
自らイラストを書くこともあるため、デザインに関する技術と知識の他、美的センス・感性も最低限必要なものといえるが、依頼者の要望を理解する技術は第一に必要となる。

 
近年パソコンの普及により、パソコン使用率が高まり、ほとんどのグラフィックデザイナーにとって、パソコン関連の知識と技術が必須になってきている


1. 起業に当たっての留意点

起業に当たって法的な手続きは必要なし。ただし、将来のトラブルやクレームを避けるため、著作権などの法律知識を知ることは大切である。

 
2. 起業にあたっての留意点・準備

 

1)営業形態
 ほとんどのグラフィックデザイナーは、広告代理店やデザイン事務所、企業の広告宣伝部などに就職し、そこに依頼が来た案件を制作する。現在ではパソコンなどのマルチメディア機器の発達に伴い、会社からの依頼を自宅で受けて仕事をするsohoなどの形を取って仕事をしているグラフィックデザイナーも増えてきている。
仕事上、フォトグラファーやコピーライターなどと分担制作をする場合が多く、その場合、仕事仲間同士での意思疎通なども重要になってくる。

2)経営上の留意点
 ほとんどの仕事において、取引先およびクライアントの要望にそって制作していかなくてはならない為、度重なる打ち合わせや直しの作業など責任感を持って仕事に取り組む覚悟が必要である。
仕事上、コンセプトワークも大変重要になって来るため、必要に応じて表現方法を変えていかなくてはならない。自分自身の個性などを表現する場は少ない。

3)著作権に対する留意点
 グラフィックデザイナーの制作物はすべて著作物として認められている。複製権や私的使用に関わる問題など、また引用などの制約事項にも注意しなければならない。


3. 必要資金例

 現在パソコンを使ったグラフィックデザインが主流になり、それに伴うパソコンソフトの導入、環境を作る費用が必要。
 ここでは、独立して自宅を利用して一人で行うときの資金例を示す。

 
(単位:千円)
項目 初期投資額
設備備品 内装設備費(LAN工事など) 100
コンピューターソフト一式  400
備品その他 100
  小計 600
開業費 市場調査研究費(書籍代) 50
印刷DMなど販促費 200
手元資金 100
小計 350
総計 950
※物件取得費は含まない


4. ビジネスプラン策定例(モデル収支例)

損益計算のシミュレーション

 
(単位:千円)
  年間増加率 変動費率 初年度 2年度 3年度 4年度 5年度
売上高 5.00%   2,800 2,940 3,087 3,241 3,403
諸経費計     390 405 287 287 300
  事務用品費     0 0 0 0 0
  販売促進費   15.00% 100 90 91 91

91

  通信費   10.00% 240 264 154 144 158
  消耗品費     0 0 0 0 0
  その他経費   1.00% 50 51 51 52 51
営業利益     2,410 2,536 2,800 2,955 3,103

※ 必要資金、売上計画、シミュレーションの数値などにつきましては出店状況によって異なります。また、売上や利益を保証するものではないことをあら かじめご了承ください。