Web制作代行業
● | インターネット利用の高度化・多様化を実現するためのホームページの需要は今後とも高まる。また、ホームページ作成の新技術が急速に登場しているため、人的能力の不足や経済面から、企業サイドがホームページの作成を外部の制作会社へ委託するケースも増加している。 |
● | 急拡大を続けるWeb市場に向けて、新規参入を試みる企業や個人創業者も増えており、競争は厳しい。しかもWeb関連の技術進歩は急速である。起業にあたっては、ホームページ制作のどの局面で強みを発揮できるのか、しっかりと確認しておく必要がある。 |
● | インターネットでの新技術をいち早く取り入れ、ネットワークの高速化や、ブロードバンド対応の魅力あるコンテンツ作成能力が求められる。さらに、経営に関する知識やITマーケティングに対する理解力が備わっていれば、成功の確率はより高くなる。 |
1. 起業にあたって必要な手続き
起業にあたって、特別な許認可を受ける必要はない。ただし、著作権などの法律知識を持つことが必須の要件になる。将来のトラブルやクレームを避けるためにも、この法律関係は熟知していなくてはならない。 |
2. 起業にあたっての留意点・準備
1)営業形態
営業形態は、Web制作専門か、あるいは関連する情報サービス業との兼業か、などによって変わってくる。本業に関するサービスの一環として営業しているものや、印刷業・デザイン業の兼業として運営しているものが多い。他の業種の参入企業、たとえば印刷業やデザイン業、情報関連サービス業、広告関連業などの動向を把握して、独自の営業領域を確立しなければならない。 |
2)経営上の留意点
大手企業や異業種からの参入が多いため、個人で起業するには、これまで身につけてきた技術力と人脈を活かし、大手企業が進出しにくい分野を開拓するべきである。たとえば、今後増加が予想される個人需要や、比較的Web利用が遅れている中小企業に対して、きめの細かいアプローチをするべきである。 顧客となる企業のニーズを十分に把握し、広報活動や営業活動などに役立ち、企業経営に貢献できるホームページの作成力が求められる。受注する場合、自社の得意とする分野と顧客企業の要望とが合致しているか、納得がいくまで検討しなければならない。 また、Webサイトの開発は、企画、設計、制作、運用のプロセスに分かれる。企画あるいはデザインだけの制作代行ということであれば、個人創業が可能な業種である。しかし、ホームページ作成から運用や更新などのメンテナンスまで、すべてをサポートするとなると、組織で対応しなければならない。連携して仕事のできる人的ネットワークが必要になる。 |
3)著作権に対する留意点
Webサイトやプログラム、データベースなどは、技術的な著作物として認められている。複製権や私的使用に関わる問題など、また引用などの制約事項にも注意しなければならない。 |
3. 必要資金例
Web制作代行業は、自己所有のコンピュータと関連ソフト一式があり、HTML言語に習熟していれば、自宅を事務所として起業できる。この場合、当面の生活費だけ確保されていればよいということになる。 ここでは、都心から離れた立地に賃貸マンションを借りて、コンピュータ機器一式とソフトウェア類を新規調達し、アシスタント1名を雇用した場合の資金例を示す。 |
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なお、営業形態や業務範囲などによって、売上は大きく異なってくる。各自の条件に応じた収支計画を検討してみることが必要である。 ※必要資金などにつきましては状況によって異なります。 また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。 |