ソムリエ

レストランでお客に食事に合ったワイン選びのアドバイスを行なうほか、仕入れや在庫管理、サービスの立案などワイン全般に関するさまざまな業務に携わる。


日本ソムリエ協会が実施する資格試験を受けるには、ワイン及びアルコール飲料を提供する飲食サービス業を通算5年以上経験し、現在も従事していることが必要である。


各国から多くのワインが取り寄せられ、飲食サービス業にとってワインの品揃えが重要なセールスポイントにもなる中、ホテルやレストランでのソムリエへの需要は高まっている。


1. 起業にあたって必要な手続き

国家資格ではないが、日本ソムリエ協会が主催するソムリエ資格は自身の技能や知識の高さを示す指針になり、取得していれば大きなアピールポイントとなる。
ソムリエ資格は、ワインの必須知識、公衆衛生の知識に関する筆記の1次試験と、口答試問、デギュスタシオン(利き酒)、サービス実技の2次試験に合格する必要がある。また、受験するには、1次試験日においてワイン及びアルコール飲料を提供する飲食サービス業を通算5年以上経験し、現在も従事していることが必要(日本ソムリエ協会の会員なら会員歴3年以上で実務経験3年以上)。受験料は一般12,100円、会員6,100円、認定料は20,000円。
ソムリエ資格のほか、ワインをはじめアルコール飲料の輸入・販売等に携わる人を対象にしたワインアドバイザー資格というものもある。酒類製造及び販売・コンサルタント等の流通業、調理従事者、アルコール飲料を含む飲食に関する専門学校等教育機関の講師、アルコール飲料を扱う料理教室主催者の業務経験が通算2年以上必要で、この資格も取得していると自身の価値を高められる。


  【社団法人日本ソムリエ協会】
〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町17-3 日本ソムリエ協会ビル4F
TEL:03-3256-2020
URL:http://www.sommelier.jp


2. 起業にあたっての留意点・準備

  ソムリエがいること自体が飲食業にとって大きなセールスポイントになっており、ソムリエはホテルやレストラン等からの需要が高い。ワインのスペシャリストとして、ワイン全般に関する専門知識を期待されるので、資格取得後も幅広く知識習得に努めることが必要であり、ワインに関する新たなサービスやメニューの考案など企画力も磨いていかなければならない。さらには、専門知識の習熟のみならず、接客業としての技量も問われ、飲食サービス業での実務経験が重要視される。
また、ソムリエ資格を取得して3年経ち、ワイン及びアルコール飲料を提供する飲食サービス業を通算10年以上経験すれば、ワンランク上のシニアソムリエ資格の受験資格を得られる。シニアソムリエ資格を得れば、さらなる報酬アップのチャンスが広がり、世界的なコンテストなどで優秀な成績を修めるなど技量が広く認められれば、執筆業や講演など活躍の場は大いに広がる。